思春期の抑うつを体験した人の6割が成人期以降も抑うつ状態を繰り返す事実

思春期の抑うつを体験した人の6割が成人期以降も抑うつ状態を繰り返す

思春期の抑うつを体験した人の6割が成人期以降も抑うつ状態を繰り返す事実

以前、高校生のうつ状態の調査をある機関が行ったのですが、それによると約3割近い生徒が抑うつ状態の可能性があることが分かりました。

高校生は年齢的にも成人に近づく手前で多感な時期でもあり、何かしらメンタルヘルスに不調を感じることが多いと言うのも、自分自身の過去を振り返ると分かると思います。

そのような時期に悩まない方が珍しい・・・と、考えてしまう大人がいるのも、また事実だと思います。「若いのだから、多いに悩みたまえ!」ということを信じる大人もこれまた多しかと。

ただ、悩みの質はその時代で違うものです。プラスの情報、マイナスの情報もネットの発達によって瞬く間に広がります。

情報の共有化も早いということは、逆に言うと孤立するのも早い・・・に繋がるような気がするのは私だけでしょうか?

もちろん、男子生徒と女子生徒では悩むポイントも当然違います。女子生徒は「悲しい」とか「淋しい」と強く感じ、ひとりぼっちのような孤立感・孤独感を男子生徒より強く感じる傾向があることが調査でも出ております。

男子生徒は女子生徒より絶望感、例えば「このままオレは生きてても仕方ない」といった思いが強い傾向があるようです。

抑うつ状態が長引けば長引くほど、自殺リスクの高まりも指摘されております。

見た目は大人に近いが、心身はまだまだ未成熟であることを、周りの大人は改めて思うことが大切です。抑うつをはじめとするメンタルヘルスに関わる問題は、そんな未成熟な子供達だけで解決できるものではありません。また、大人と違い、自らメンタル面の治療を受けに行動に移す・・・ということが簡単にはできません。

そのようなことから、問題の深刻化、解決まで長期化が考えられます。また思春期の子供たちは「相談することに対する不安」「相談相手への不信感」「相談した後の効果」など、他者へ相談して解決できるという期待感を抱けないことも多く、自分自身で不調を感じながらも、どうにもならない・・・といった状況のままで過ごしてしまう傾向があります。

思春期の抑うつ状態は2年以内に自然治癒することが殆どだと言われております。これは卒業などの生活環境の変化を契機として回復・・・という理由からですが、一方では抑うつを体験した子供たちの6割は成人期以降でも同様の症状を繰り返してる現実もあり、自殺リスクが高くなっているのも事実です。

けして「思ってる事を全ていいなさい!」などと強引に話しを持っていくことは止めること。上手く話せなくても大丈夫!という居場所がある安心感、相談することによって問題解決に繋がり心が軽くなると言う効果、相談相手に対する信頼感などを高める必要があるのです。

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